二の腕を引き締めたいなら、ピラティスが非常に効果的です。
姿勢改善・深層筋の強化・血流促進といった要素がすべて二の腕痩せにつながるため、無理なくスッキリした腕を目指せます。
本記事では、ピラティスが二の腕に効く理由と、自宅でできる具体的なエクササイズをわかりやすく紹介します。
ピラティスで二の腕が引き締まる理由
① 姿勢改善で腕のラインがスッキリ見える
正しい姿勢を保つだけで二の腕の見た目は大きく変わります。
良い姿勢は肩甲骨の位置を整えて肩や背中への負担を減らし、二の腕に余計な脂肪が付きにくくするため、腕のラインがスッキリ美しく見えるのです。
例えば猫背を改善して胸を開くと、腕が身体に押し付けられなくなり余分な肉が目立ちません。
姿勢が良くなることで血行も改善しむくみも取れるため、腕全体が細長く見える効果も期待できます。
② 上腕三頭筋など腕や背中の深層筋を鍛える
ピラティスでは普段使われにくい上腕三頭筋を含む深層筋を鍛え、二の腕のたるみ解消に効果を発揮します。
二の腕が太くたるみやすい原因の一つは、上腕三頭筋などの筋力低下です。
ピラティスは表面の二頭筋・三頭筋だけでなく腕や背中の奥深い筋肉まで動員して強化できるため、脂肪やたるみの撃退につながります。
ピラティスのプランク(板のポーズ)では体幹を固めつつ腕で身体を支えるため、二の腕裏の筋肉にしっかり刺激が入ります。
普段あまり使われない小さな筋肉まで鍛えることで、二の腕全体を引き締めて細くする効果が得られます。
③ 血流・リンパの促進でむくみ解消
ピラティスの動きと呼吸は血行とリンパの流れを促し、二の腕のむくみを改善します。
筋肉を動かしながら深い胸式呼吸を行うことで全身の血流が良くなり、リンパの滞りも解消されます。
姿勢が整えば体液の循環もスムーズになるため、二の腕に溜まった余分な水分や老廃物の排出が促進され、むくみが取れて腕が細く見えるのです。
デスクワーク等で腕を動かさず血行不良だと二の腕がむくんで太く見えがちです。
ピラティスのエクササイズ後に腕がポカポカ温まるのを感じるのは、筋ポンプ作用で血液循環が良くなっている証拠でしょう。
④ インナーマッスル活性で体幹が整う
ピラティスはインナーマッスル(体幹深部の筋肉)を活性化し、体幹の安定と姿勢改善によって二の腕のラインを整えます。
骨盤底筋や腹横筋などのインナーマッスルを鍛えると背骨と骨盤の位置が正しく整い、自然と美しい姿勢になります。
体幹が安定すれば腕だけに負担が集中せず、効率よく腕の筋肉を使えるため余計な脂肪が付きにくくなるのです。
ピラティスの基本である胸式呼吸により腹部の深層筋が目覚めると、お腹が引き締まって姿勢が伸びます。
その状態で腕を動かすとフォームが安定しやすく、二の腕の筋肉を効果的に刺激できます。
二の腕に効果的なピラティスエクササイズ
プッシュアップ(ピラティス版腕立て伏せ)
ピラティス流のプッシュアップは体幹を意識した腕立て伏せで、二の腕を効果的に鍛えるエクササイズです。
通常の腕立て伏せと異なり、体幹をしっかり安定させながら行うことで上腕三頭筋に集中的に効かせることができます。
腹筋や背筋で姿勢を支えた状態だとフォームが安定し、腕だけに頼らずに効率よく二の腕に負荷をかけられるのです。
初心者は膝をついた状態で行い、肘を脇側に締めてゆっくり身体を上下します。
壁に向かって立ったまま行うウォールプッシュアップなら自宅や職場でも手軽にでき、短時間でも二の腕がじんわり疲れるのを感じるでしょう。
トライセップディップ/チェストエクスパンション
「トライセップディップ」と「チェスト・エクスパンション」はどちらも二の腕に特化したピラティス系エクササイズで、組み合わせて行うと腕の裏側と肩周りを効率的に鍛えられます。
トライセップディップは椅子や台に手をついて体を上下させる動きで、二の腕裏の上腕三頭筋を集中的に刺激できます。
一方、チェスト・エクスパンション(胸の開拓運動)はピラティスマシンやチューブを使い、腕を後方に引くことで肩甲骨周りと二の腕を強化するエクササイズです。
トライセップディップでは膝を曲げた座席からお尻を浮かせ、肘を曲げ伸ばしして腕の力で身体を上下させます。
これにより普段たるみやすい二の腕の裏側にしっかり負荷がかかります。
またチェスト・エクスパンションではゴムバンドの両端を持って腕を後ろに引く動作を繰り返し、肩甲骨を寄せながら二の腕の筋肉を鍛えます。
アームサークルやアームリフトで肩甲骨まわりを動かす
アームサークル(腕回し)やアームリフト(腕上げ)のエクササイズは肩甲骨まわりの可動域を広げ、肩周りの筋肉をほぐすことで二の腕を細く見せる効果があります。
肩関節と肩甲骨を大きく動かすこれらの動きによって胸が開き、巻き肩や肩こりを改善する効果があります。
肩が内に巻いた姿勢だと二の腕に脂肪が付きやすく見た目もたるみがちですが、肩甲骨をしっかり動かすことで血行が良くなり筋肉の柔軟性が増し、腕周りが引き締まりやすくなるのです。
アームサークルでは立った姿勢で両腕を横に伸ばし、大きな円を描くように前後に回します。
この時、腕だけでなく肩甲骨から動かす意識で行うと胸の筋肉が開いて姿勢が改善するのが実感できるでしょう。
アームリフトではタオルや軽いダンベルを持って腕を上げ下げすることで肩甲骨を上下に動かし、肩周りの筋肉を刺激します。
ピラティスリングやタオルを使ったトレーニング
ピラティス専用のリング(サークル)やタオルを使ったエクササイズは、自宅で手軽に負荷をかけて二の腕を鍛えられる工夫です。
ピラティスリングは両手で挟んで押し込んだり引っ張ったりすることで腕や胸の筋肉に抵抗をかけ、二の腕痩せに効果を発揮します。
一方、タオルを使った「タオルピラティス」はリフォーマー(ピラティスマシン)のスプリングの代わりにタオルの張力を利用する方法で、体幹強化や腕の引き締めに高い効果があります。
ピラティスリングを両手で持って胸の前で押し潰すように力を入れると、二の腕の内側や胸筋にしっかり刺激が入ります。
またタオルを使ったエクササイズでは、肩幅程度にタオルを持ってピンと引っ張りながら腕を上下左右に動かします。タオルを引っ張る力で自然に背筋が伸び、上腕三頭筋にも負荷がかかって腕全体が引き締まります。
自宅で取り入れやすい簡単ルーティン
初心者向け1日5〜10分メニュー
毎日5〜10分から始められる初心者向けピラティスルーティンは、無理なく二の腕引き締めを習慣化するのに最適です。
最近では初心者に向けて「1日○分」でできるピラティス動画やプログラムが数多く公開されており、短時間でも継続すれば効果が期待できるとされています。
5~10分という手軽な時間なら忙しい人でも取り入れやすく、毎日の積み重ねが筋力アップと姿勢改善につながるのです。
例えば朝起きてすぐに腕回しや軽いプッシュアップを1セット行い、夜寝る前にストレッチを取り入れるだけでも一日合計10分程度になります。
スマホで5分間の二の腕エクササイズ動画を見ながら一緒に動いてみるのも効果的でしょう。
週2〜3回の継続プラン
ピラティスによる二の腕引き締めは週2〜3回の頻度で継続することで効果が実感しやすくなります。
即効性は高くないものの、適度な頻度で継続すれば少しずつ体型が変化していきます。
一般的には週に2~3回のペースでピラティスを行い、約3か月ほど続けると「二の腕が細くなった」「体型が変わった」と実感する人が多いとされています。
筋肉には休息も必要なので毎日でなく隔日程度の継続がちょうど良いのです。
継続プランの一例として、月・水・金の週3回をピラティス日と決めて二の腕集中メニューを行う方法があります。
各日20分程度、前述のプッシュアップやチェストエクスパンションなどを組み合わせてトレーニングします。
火・木・土は軽い有酸素運動やストレッチの日に充て、日曜は完全に休養する、といったバランスで続けると無理なく長続きするでしょう。
他の方法との組み合わせでさらに効果的に
ピラティスと有酸素運動(ウォーキングなど)の併用
二の腕をより早く細くするには、ピラティスによる筋肉強化に加えて有酸素運動(例:ウォーキングやジョギング)を組み合わせるのが効果的です。
有酸素運動は全身の脂肪を効率よく燃焼させるので、腕だけを鍛えるよりも脂肪減少が促進され、結果的に二の腕の余分な脂肪も落ちやすくなります。
ピラティスで筋肉を引き締めつつ有酸素運動で脂肪を落とすことで、たるみのないスッキリとした二の腕に近づけるわけです。
例えば週に3日のピラティスに加え、残りの数日は30分程度の早歩きや軽いジョギングを行うプランが考えられます。
ウォーキング中も腕をしっかり振ることで二の腕周りの血流が上がり脂肪燃焼に拍車をかけます。また水泳やエアロバイクなど腕を使う有酸素運動なら全身ダイエットと同時に腕の引き締めにも一石二鳥でしょう。
筋トレやマッサージ、ナイトブラとの相乗効果
ピラティスにプラスして筋力トレーニングやマッサージ、ナイトブラの活用なども組み合わせれば、二の腕痩せ効果をさらに高める相乗効果が期待できます。
例えばダンベル等を用いた筋トレをピラティスと併用すれば、腕の筋肉をより直接的に鍛えられ筋力アップと基礎代謝向上に役立ちます。
また運動後に二の腕や肩周りをマッサージすると血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれて翌日の疲労回復やむくみ軽減に効果的です。
さらに就寝時にナイトブラを着用すれば、脇や背中に流れがちな脂肪をバストに寄せて固定できるため、日中にせっかく鍛えた二の腕に余計な脂肪が付きにくくなるというメリットもあります。
ピラティスで二の腕を鍛えた後、湯船に浸かりながら腕を揉みほぐすセルフマッサージを行えば老廃物の排出が進みスッキリ感が増すでしょう。
就寝前にはバストを正しい位置にキープするナイトブラを着けて眠ることで、姿勢も安定し肩や二の腕周りの余計なお肉を分散させないようサポートできます。
よくある質問:長続き&成果を出すために
何回くらい・どのくらいの期間で効果を感じられる?
個人差はありますが、ピラティスによる二の腕引き締め効果を感じ始めるまでの目安は「週2~3回の頻度で約2~3ヶ月」とされています。
即効で劇的に細くなるわけではありませんが、姿勢が良くなる効果は比較的早く(数週間)表れやすく、その結果「二の腕がすっきり見える」と実感する人もいます。
実際に週2~3回のペースで3ヶ月ほど継続すると多くの人が体型の変化を報告しており、特に姿勢改善や腕の引き締まりを感じやすいようです。
ただし効果の出方には個人差があるため、まずは3ヶ月を一区切りとして継続し、その間に徐々に二の腕の変化をチェックすると良いでしょう。
頻度や注意点、フォームのチェックポイントは?
頻度は前述のように週2~3回程度が理想ですが、毎日の短時間エクササイズでも構いません。
重要なのは無理なく続けることです。
注意点として、フォームを崩さないことが何より大切になります。
具体的なチェックポイントは、「肩がすくまないよう首を長く保つ」「肘を曲げ伸ばしする際に肩関節が不自然に上下しない」「体幹を安定させ腰が反らない」などです。
例えばプッシュアップ系の種目では、肩甲骨を寄せ下げして胸を開いた姿勢を維持し、肘は身体の横を通すように動かすことで二の腕に効かせられます。
ピラティスでは体幹を固めて安定させるほど二の腕にしっかり負荷が乗るので、お腹に力を入れて背筋をまっすぐ伸ばす意識を持ちましょう。
また痛みを感じるほど無理に動かさないことも大切です。
正しいフォームで効かせれば回数は多くなくても効果がありますので、雑にならない範囲で行える回数・強度を見極めてください。
年齢や運動経験別の進め方(40代・50代でもOK?)
ピラティスは年齢や運動経験を問わず取り組めるエクササイズなので40代・50代からでも全く問題ありません。
実際に50代以上でピラティスを始めて効果を上げている方も多く、インストラクターの経験では最高齢で90代の生徒さんがいたという報告もあるほどです。
ピラティスは激しい動きがなく関節や心肺への負担も小さいため、中高年の方や運動が久しぶりの方でも安心して取り組めます。
年代別の進め方としては、若年層では比較的早いペースで強度を上げても適応できますが、40~50代以降の方は自分のペースで徐々に可動域と筋力を高めていく意識が大切です。
無理をせず最初は基本的なストレッチや軽い負荷のエクササイズから始め、慣れてきたら回数を増やしたりマシンピラティスを取り入れて負荷を調整したりすると良いでしょう。
また、更年期世代はホルモンバランスの影響で筋肉量や柔軟性が変化しやすい時期でもあります。
体調に合わせて休息を十分とりつつ継続することが成果を出すポイントです。