ゲーミングPCのSSDは1TBで足りる?2026年最新AAAタイトル時代の「後悔しない」選び方

BTOパソコンのカスタマイズ画面で、「SSD 1TB → 2TB(+約12,000円)」という選択肢を前に、タカシ君の指が止まっているのが目に浮かびます。

「今の予算を削って1TBで我慢すべきか、それとも将来の安心のために2TBへ投資すべきか……。ここでケチって、1年後に容量不足で後悔したくないけれど、無駄に高い買い物もしたくない」。そんな葛藤を抱えていませんか?

結論から言いましょう。2026年の重量級ゲーム時代において、1TBという容量はもはや「余裕」ではなく、厳格な管理が求められる「節約術」の領域です。

この記事では、スペック表の数字(1TB)に隠された「技術的真実」を暴きます。読み終える頃には、あなたが1TBで勝負すべきか、2TBへアップグレードすべきか、その答えが論理的な確信と共に導き出されているはずです。

「1TB=1000GB」の罠。PCを開けた瞬間に消えている「見えない容量」の正体

自作PCを初めて組んだ時、誰もが驚く「あるある」があります。それは、1TBのSSDを買ったはずなのに、Windows上で確認すると「931GB」と表示される現象です。

これは「1TB(表記容量)」と「実効容量」の間に、計算上の差異があるために起こります。

  1. 計算の誤差: メーカーは1,000バイト=1KBで計算しますが、PCは1,024バイト=1KBで処理します。この時点で、1TBのSSDは実質的に約931GBしか認識されません。
  2. システムによる占有: さらに、Windows 11のシステム領域や、大型アップデート用の「予約済みストレージ」で約60〜100GBが消費されます。

つまり、1TBのSSDを搭載したPCを起動した瞬間、あなたが自由に使えるのは「800GB強」にまで目減りしているのです。 最初から「1,000GBある」という前提で計画を立てると、その見通しは即座に崩れることになります。


2026年の現実:150GB超のAAAタイトルが「1TB SSD」を破壊する理由

物理的な容量不足以上に恐ろしいのが、「SSDのパフォーマンス低下」という見えないリスクです。

最新のゲーミングPCに搭載されるNVMe Gen4やGen5のSSDには、SLCキャッシュという高速書き込みを実現する仕組みが備わっています。しかし、この機能は空き容量20%以上を確保していないと、正常に動作しなくなるという脆さを持っています。

1TB(実効931GB)のSSDで20%の空きを死守しようとすると、許容される使用量は約745GBまで。ここからOS分を引くと、ゲームに使える「安全圏」は約650GB程度しかありません。

2026年現在、『Monster Hunter Wilds』や『GTA VI』、『Call of Duty』最新作といったAAAタイトルは、1本あたり150GB〜200GBを超えるのが当たり前になりました。

  • 150GBの重量級ゲーム × 4本 = 600GB

この時点で、1TBのSSDは「パンパン」の状態です。この危険域に入ると、SLCキャッシュが枯渇し、高性能なはずのSSDもHDD並みの書き込み速度にまで激減します。結果として、ゲームのロードが長くなるだけでなく、Windows全体の挙動がカクつき始めるのです。

「SSDのパフォーマンスを維持するためには、常に一定の空き領域が必要です。ドライブがいっぱいになると、データの整理(ウェアレベリング)の効率が落ち、寿命と速度の両方に悪影響を及ぼします。」

出典:SSDの容量「1TB」は実際には何GB? – PC Watch


迷うなら「2TB」にすべき3つの理由。数千円の差額で買えるのは「将来の自由」

カスタマイズ画面の「+12,000円」をケチった代償に、1年後のタカシ君が直面する現実を客観的に比較してみましょう。

初期カスタマイズで2TBにするのと、後からSSD増設を行うのでは、トータルコストとリスクが全く異なります。

1TB運用 vs 2TB初期導入の3年後トータルコスト比較

項目 1TBのまま購入 (管理・増設) 2TBへアップグレードして購入
初期費用 0円 (ベース価格) +約12,000円
将来の追加出費 SSD購入費 (約18,000円〜) 0円
心理的負荷 新作の度に旧作を消すストレス 常に余裕がある万能感
技術的リスク PC開封による静電気・故障リスク リスクゼロ (メーカー保証内)
労働コスト 換装・データ移行に約3〜5時間 0時間

1. 手間の差: 後からSSDを増設する場合、マザーボードのヒートシンクを取り外し、静電気に怯えながら作業をする必要があります。さらにOSの再インストールやデータ移行が必要になれば、貴重な休日が丸一日潰れます。

2. 経済性: 2026年現在、1TBと2TBの価格差は縮まっており、GB単価では2TBの方が圧倒的に有利です。将来「やっぱり足りない」となってからSSDを買い足す方が、結果的に高くつきます。

3. DirectStorageの恩恵: 最新のDirectStorage技術は、SSDからGPUへ直接データを送るため高速ですが、その分ストレージ負荷も高くなります。容量に余裕がある(=SSDのコントローラーに負荷がかからない)状態こそが、最新ゲーム体験を最大化する条件なのです。


FAQ:外付けSSDで補える?1TBでやりくりするコツは?

予算がどうしても厳しいなら、OSや最新AAAタイトルは内蔵SSD、過去のゲームや動画データは「USB 3.2 Gen2対応の外付けSSD」に逃がす戦略をとってください。

なぜなら、この点は多くの人が見落としがちですが、DirectStorage非対応の少し古いタイトルであれば、外付けSSDでもロード時間の差は体感できない程度だからです。

ただし、内蔵SSDを増設する手間(OS再起動や配線)を考えれば、最初から2TBにする方が「時給換算」では圧倒的に安上がりであることは忘れないでください。


まとめ:3年後の自分に感謝される選択をしよう

2026年のゲーミングPCにおいて、1TBは決して「大容量」ではありません。

  • 1TB: 「プレイするゲームを厳選し、こまめに消せる人」向けの節約仕様
  • 2TB: 「新作が発表された瞬間に容量を気にせず予約でき、3年間ストレスフリーでいたい人」の標準仕様

もし予算が数千円〜1万円程度の調整で済むのなら、迷わず2TBを選んでください。

あなたが買おうとしているのは、単なるパーツの数字ではなく、「ゲームそのものに没頭できる時間」と「容量不足で友達との合流が遅れるイライラからの解放」です。カスタマイズ画面の確定ボタンを押すその勇気が、3年後のあなたに「あの時、ケチらなくて本当に良かった」と言わせることになるでしょう。


[参考文献リスト]

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