ドコモの銀行(ドコモSMTBネット銀行)の法人向け海外送金・受取サービス完全ガイド|手数料・申込手順・10通貨対応の全貌

「海外の取引先から外貨で代金を受け取りたいけど、どの銀行を使えばいいかわからない」——そう感じたことはないでしょうか。越境ECや海外企業とのBtoB取引が増えるなか、法人として外貨を受け取る仕組みを整えていない会社は、思わぬ手数料ロスや入金トラブルを抱えるリスクがあります。

この記事では、ドコモの銀行(ドコモSMTBネット銀行)が法人向けに提供する「外貨送金・外貨受取サービス」について、サービスの概要から申込手順、手数料の仕組み、よくある疑問まで一気通貫で解説します。読み終わるころには、自社の取引フローに合うかどうか、自然と判断できるようになっています。

ドコモの銀行(ドコモSMTBネット銀行)とは

ドコモSMTBネット銀行は、NTTドコモと三井住友信託銀行が共同で展開するインターネット専業銀行です。 住信SBIネット銀行がNEOBANKブランドを展開するなか、同行は2026年8月3日に「株式会社ドコモSMTBネット銀行」への社名変更を予定していました。 現在は「ドコモの銀行 ドコモSMTBネット銀行」として個人・法人の両顧客にサービスを提供しています。

法人向けサービスとしては、振込・振替をはじめ、外貨送金・外貨受取、総合振込、振込入金専用口座(バーチャル口座)など、ビジネスに必要な機能を幅広く揃えています。店舗を持たないネット銀行ならではの低コスト構造が、法人の経費削減ニーズとマッチしている点が支持される理由のひとつです。

法人向け「外貨送金・外貨受取サービス」の概要

外貨での仕向・被仕向取引や海外の取引先さまとの円貨の取引をご利用いただける、法人のお客さま限定のサービスです。海外金融機関との円貨の送金および受取も本サービスの対象となっています。

本サービスのご利用には、お申込みならびに当社所定の審査が必要となります。外貨送金のみ、外貨受取のみをご利用の場合でも、「外貨送金・外貨受取サービス」のお申込みが必要です。また、本サービスは利用目的や取引金額等の取引内容の事前登録が必要となります。事前登録のないお取引はお受けできません。

つまり、「とりあえず口座を持っていれば海外から外貨を受け取れる」わけではありません。事前に取引内容を登録・審査する仕組みになっているため、初めて海外取引を始める法人は早めに申し込みを進めておくことが大切です。

法人口座の手数料や開設方法については「ドコモの銀行の法人口座」で詳しく解説しています。

外貨受取(被仕向送金)の仕組みと受取できる通貨

ドコモSMTBネット銀行では、海外の金融機関からの送金や、国内の金融機関からの外貨建て送金を、お客さまの代表口座の外貨普通預金でお受取りできます。取扱い通貨は米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、南アランド、スイスフラン、香港ドル、日本円の10通貨です。

国内外からの外貨送金、海外からの円貨送金の受取りが可能です。当社口座に資金が送金されるまでに、経由・中継銀行をはさむ場合があります。

海外からの円貨による送金資金についても、本サービスの取扱いとなります。この場合、送金資金は代表口座の円普通預金に入金します。外貨普通預金口座開設のお手続きは不要です。

受取可能通貨 通貨コード
米ドル USD
ユーロ EUR
英ポンド GBP
豪ドル AUD
NZドル NZD
カナダドル CAD
スイスフラン CHF
香港ドル HKD
南アランド ZAR
日本円 JPY

※公式サイトによると、取扱い通貨・対応国は国内外の情勢により変更となる場合があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

外貨受取の手数料はいくら?条件次第で無料になる仕組み

外貨受取の場合は一定額以上の受取手数料が無料になります。 これは法人の大口取引にとって大きなメリットです。具体的な条件は以下のとおりです。

1回あたりの入金額が5万通貨以上(香港ドル・南アランドは50万通貨以上)の場合、受取手数料が無料です。日本円は入金額にかかわらず1回あたり3,500円の受取手数料がかかります。

通貨種別 受取手数料が無料になる条件 無料条件を下回る場合の手数料
外貨(米ドル・ユーロ等) 1回あたり5万通貨以上 有料(公式サイトで確認)
香港ドル・南アランド 1回あたり50万通貨以上 有料(公式サイトで確認)
日本円(円貨受取) 無料条件なし 1回あたり3,500円

なお、中継銀行を経由する場合はリフティングチャージ(中継銀行間で発生する手数料)が別途差し引かれることがあります。 入金額は、経由・中継銀行のリフティングチャージ等を入金資金から外貨で差し引いた後の金額となります。例えば、5万米ドルを当社宛に送金された場合でも、リフティングチャージ等が控除されるため、受取額は5万米ドルを下回ります。リフティングチャージは、依頼元銀行と中継銀行、中継銀行と当社契約銀行との間でそれぞれの契約によって徴求・不徴求などの水準が個々に定められているため、一概にお答えすることができません。お手数ですが依頼元銀行へお問合せください。

外貨送金(仕向送金)の特徴と手数料メリット

海外の取引先や関係会社へ商品の代金や手数料などの費用等を送金できます。お手続きはインターネットで完結します。本サービスでは海外への円貨送金(日本円の送金)取引も対象です。

為替コストをはじめとした手数料が安く、送金回数が多いほどおトクです。当社取扱いの10通貨の送金ができます(米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、南アランド、スイスフラン、香港ドル、日本円)。当社外貨普通預金でお持ちの資金を為替コストなしで国内外の金融機関へ送金可能です。

外貨送金の場合は、外貨普通預金でお持ちの資金を為替コストなしでご送金いただけます。 すでに外貨で保有している資金を送る場合、為替変換コストを節約できる点はキャッシュフロー管理を重視する法人にとって見逃せないポイントです。

法人がこのサービスを選ぶメリット・デメリット

観点 メリット デメリット 真相と対処法
手数料 外貨受取は一定額以上で無料。送金も為替コスト抑制が可能 少額受取では手数料が発生する可能性がある 受取タイミングをまとめることで無料条件を満たしやすくなる
手続き 申込・送金依頼・確認すべてインターネットで完結 事前に取引内容の登録・審査が必要で、すぐには使い始められない 海外取引の開始が決まった時点で早めに申込を進めておくと安心
対応通貨 主要10通貨に対応。米ドル・ユーロ・人民元以外も取扱い 対応外の通貨・地域は取引不可 取扱い可否は公式サイトで随時確認。情勢変化で変更になる場合もある
セキュリティ 銀行免許取得の正規金融機関。マネロン対策も実施 資金使途の確認・書類提出を求められる場合がある これはコンプライアンス上の正当な手続き。書類を事前に整備しておくとスムーズ
中継銀行コスト 外貨受取の受取手数料は条件次第で無料 中継銀行のリフティングチャージが別途差し引かれる場合がある 送金元金融機関にリフティングチャージの有無を事前確認しておくと予算計画が立てやすい

外貨受取サービスの申込手順(ステップ別)

外貨送金受取には、事前に「外貨送金・外貨受取サービス」のお申込が必要です。事前登録の内容と送金内容が相違している場合、資金をお受取りいただくことができません。

  1. 法人口座の開設ドコモSMTBネット銀行に法人口座を持っていない場合は、まず法人口座を開設します。口座開設はインターネット上で申込できます。
  2. 外貨普通預金口座の準備受取通貨と同一通貨を1通貨単位以上買付けすることで開設できます。 ただし、円貨受取の場合は外貨普通預金の開設は不要です。
  3. 外貨送金・外貨受取サービスへの申込外貨送金・外貨受取サービス登録一覧の右上の「追加・変更・削除」よりお申込みください(ログインが必要です)。申込フォームに沿って、取引内容を入力し、入力後に必要書類をアップロードして申込が完了します。 書類のアップロード後に申込が完了しますが、書類の提出が審査の承認を保証するものではありません。
  4. 審査・利用開始案内の受取利用開始案内をお受け取り後、初期設定いただいた上で、サービスのご利用が可能となります。本サービスの申込前に、当社にご登録のお客さま情報(法人名称・法人住所・代表者名・代表者住所)が現在の情報と一致していることをご確認ください。
  5. 送金元へ口座情報を案内海外取引先に対して、ドコモSMTBネット銀行のSWIFTコードや口座情報を案内します。 ドコモSMTBネット銀行のスイフトコード(SWIFTコード)はNTSSJPJTです。
  6. 入金確認・資金使途回答送金元の金融機関から資金到着後、当社からお受取人さま宛に外貨送金お受取りに伴うお手続きのお願いのご連絡をメールおよびメッセージボックスへお送りします。ご連絡の受取日から3日以内にお手続きをお願いいたします。

受取時に知っておきたい注意事項

外貨受取サービスをスムーズに利用するためには、いくつかの注意点を事前に把握しておくことが大切です。

  • 事前登録の取引内容と実際の送金内容を一致させる:登録内容と相違がある場合、資金を受け取れない可能性があります。
  • 資金使途確認への迅速な対応: 取引の際、資金使途確認のため資料のご提出が必要な場合があります。 連絡を受けたら3日以内に対応しましょう。
  • 返金リスクの理解: 各国政策、金融情勢、その他諸般の状況の急激な変化等により、送金の内容や金額によっては、当社判断で送金依頼人にご返金させていただく場合があります。この返金により、経由・中継銀行より送金銀行へ資金が返却される際、各銀行にて手数料を差し引かれる場合があります。
  • 対応できない国・地域の確認: 国内外の情勢を踏まえ、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策として、随時審査基準を見直しております。過去にお取引いただけた国・地域でもお取扱いができなくなる場合があります。 最新情報は公式サイトで確認してください。

外貨受取サービスの活用事例

公式サイトによると、以下のような取引シーンで活用されています。

  • 広告料の支払いを豪ドル建てで受け取るための送金
  • 自動車部品を輸出した代金を受け取り、運転資金に充当するための送金
  • 海外イベント企画のコンサルティング手数料を受け取り、従業員への支払に充当するための送金
  • 海外子会社から日本本社への資金送金

越境EC事業者や海外取引先への輸出を行うメーカー、フリーランス的な動き方をする法人など、幅広い業種・取引形態で利用が想定されます。

よくある質問(FAQ)

外貨受取サービスだけ申し込むことはできますか?

外貨送金のみ、外貨受取のみをご利用の場合でも、「外貨送金・外貨受取サービス」のお申込みが必要です。 受取専用のプランは存在せず、一体のサービスとして申込む形になります。

SWIFTコード(BICコード)は何ですか?

ドコモSMTBネット銀行のスイフトコード(SWIFTコード)はNTSSJPJTです。 海外取引先への案内時にはこのコードと口座情報を正確に伝えてください。なお、ABAコード、BSBコード、IBANコード、SORTコード、Transitコードには対応していません。

受取限度額はありますか?

公式サイトのFAQによると、受取限度額に関する情報が掲載されています。詳細については公式サイトのFAQページ(「受取限度額はありますか?」の項目)または公式サポートにてご確認ください。

外貨受取の審査・確認にはどのくらい時間がかかりますか?

公式サイトのFAQでは「外貨送金の受取の審査・確認はいつ完了しますか?」という質問が掲載されています。具体的な日数は取引内容や書類の状況によって異なる場合があるため、公式サイトまたはサポートで最新情報を確認することを推奨します。

法人口座の海外送金で注意すべきコストは何ですか?

銀行が直接管理するため、不正送金のリスクが低く、取引の信用性が高い点が特徴です。ただし、海外送金手数料のほかに、海外中継銀行手数料や為替手数料などが発生し、手数料総額が高くなる傾向にあります。 ドコモSMTBネット銀行の外貨受取は条件次第で受取手数料が無料になりますが、中継銀行費用(リフティングチャージ)は別途発生することがあるため、事前に送金元金融機関に確認することをお勧めします。

まとめ:法人の海外取引をインターネットで完結させたい方へ

ドコモSMTBネット銀行(ドコモの銀行)の法人向け外貨送金・外貨受取サービスは、主要10通貨に対応し、一定額以上の外貨受取では手数料が無料になる点が大きな特徴です。すべての手続きがインターネット上で完結するため、店舗に足を運ぶ手間がかからず、忙しい法人担当者にとっても利便性の高いサービスといえます。

一方で、事前に取引内容の登録・審査が必要なため、海外取引を予定している場合は早めの申込が重要です。手数料・対応通貨・対応国の最新情報は市場環境によって変更となる可能性があるため、必ず公式サイトで最新情報を確認するようにしてください。

自社の海外取引フローに合うサービスかどうか、詳細なスペックや申込フォームは公式サイトで一覧できます。気になった方は、まず公式ページでサービス内容と手数料表をチェックしてみてください。そこから申込の流れも確認でき、準備が整い次第そのまま手続きに進めます。

ドコモSMTBネット銀行 法人向け外貨送金・受取サービスの公式ページを見る


参考文献

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